『英語教師のためのコーパス活用ガイド』を読んでみた。説明にそって Corpus of Contemporary American English (COCA) を使ってみたら、すごく便利。説明が分かりやすい。
コーパスを利用する際の留意点も、なるほどな、と:
- コンピュータを使ったコーパスの利用は、ちょっとした操作の間違いで結果が正確に表示されないことがあります。そのような操作間違いを避けるためには、調査する際にまず調査結果を予想することが大事です。その予想と大幅に異なった場合は複数のコーパスで調査することです。もちろん辞書などで確認することも必要です。
- コーパスは万能ではないということも大事な点です。あるコロケーションの表現がない場合、これは英語としては使われないという結論をすぐに下してはいけません。例えば、thre is 構文の説明でよく用いられる a book on the desk という表現は、1億語のコーパスである BNC には1例もありません。学習のための例文としては見慣れた表現ですが、実際の生活で口にすることがきわめて少ない表現です。コーパスにないということが、英語としては使わない、あるいは間違った表現であるという結論に結びつかないことがあります。
- コーパスは辞書では調べることができないコロケーションについての情報を教えてくれます。しかし、現在では様々なコロケーション辞典が出版されていますので、コーパスと同時にそのような辞書も利用することをお勧めします。
(ibid.: 14)
探索型の観察の際の目のつけ方のアドバイスもあり、「(1) コロケーション、(2) 品詞連鎖、(3) 意味的な好み、(4) 肯定的・否定的などの含み (ibid.: 80f)」に着目して観察してみると、学ぶところがあるようだ。
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